トップ(キャンドルワールド) >> キャンドル・ライブラリー > History of Candle > はじめに闇を輝かせる炎ありき
Prologue
遠い、遠いはるか昔。
どのくらい昔かというと、あらゆるものを包み隠す夜の闇に、古代の人々がおびえながら暮らしていた頃。人々はこの地球上で、とても非力な存在でした。
寒さに震え、食物を蓄えることもなく、夜の闇に乗じて襲ってくる獣に対抗する術すら知りません。もし、自然が人々に火という存在を教えてくれなかったら、とっくに人類は淘汰されていたでしょう。
昼間、まぶしいほどの光を放つ太陽。人々がその光と同じものを最初に見たとしたら、それが山火事であったとしても不思議ではありません。乾燥した空気、フェーン現象などの熱風、そして燃えやすい枯れ葉などがあれば自然発火の条件はそろいます。加えて火山による溶岩の流出など。
きっと、知恵のある者が山火事に太陽と同じ熱と光を感じ、燃えさしの木の枝を村に持ち帰り、枯れ草をかぶせたのでしょう。そのときから、闇は人々にとって恐怖の対象ではなくなりました。
かくして、人々は自然が教えてくれた火を手に入れ、淘汰をまぬがれ、この地球上でもっとも強い存在になっていきます。
もうひとつ。
知恵があって食欲旺盛な者がいたら、きっと山火事によって焼けた鳥獣の肉を味見したことでしょう。その味覚がすばらしかったことから食物を火で調理することを知ったはずです。そして、調理のときに食物から油脂が落ち、その油脂が火をより強く、明るくしたことも。
キャンドルの歴史をたどるとしたら、この食物を焼いた時に出た油脂を木片やアシを束ねたものに塗り、より長く明るく火を保つように工夫された、松明に行き着くのではないでしょうか? 闇を照らす炎は人々に安らぎを与えてくれました。
古代から今日まで。松明からキャンドルへ。はるかなる時を経ても、その炎が人々にもたらす恩恵は変わることがありません。
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